債務整理の費用はいくら?弁護士費用の相場、払えない時の対処法

債務整理の費用はいくら?

債務整理を行うか検討する際に、弁護士費用がどのくらいかかるのか不安に思う方も多いのではないでしょうか。

債務整理の費用が高くてお困りの場合にも、いくつか対処法があります。

この記事では、債務整理の費用の相場や弁護士費用の内訳、債務整理を行う際に弁護士費用以外にかかる費用、弁護士費用が支払えない場合の対処法などを中心に解説していきます。

記事を読むことで、借金問題を解決する糸口が見つかるかもしれません。

債務整理の費用でお悩みの方や、費用の相場が気になる方は、参考にしてみてください。

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この記事の監修者

弁護士法人 天音総合法律事務所 正木 絢生 (第一東京弁護士会所属)

債務整理の費用の相場

債務整理には4種類あり、それぞれ費用の相場が異なります。

どの種類の債務整理で手続きできそうか、ある程度見通しを立てておいたほうが、弁護士に相談した際の話し合いがスムーズに進むはずです。

債務整理の内容やメリット・デメリット、相場について確認しましょう。

任意整理の費用の相場・メリットとデメリット

債務整理の種類

任意整理

相場

3万~5万円×債権者数+減額金額の10~20%

内容

裁判所を通さず弁護士が債権者と交渉し、利息をカットしたり、毎月の返済額を減らしたりして3年〜5年で完済を目指す手続きです。

メリット

  • 利息カットの可能性がある
  • 月々の返済額を減らせる可能性がある
  • 簡素な手続き
  • 家族や周囲の人にバレづらい
  • 財産は残る

デメリット

  • 個人信用情報に登録される(ブラックリスト入り)
  • カードやローンが使えなくなる
  • 和解できない可能性がある

個人再生の費用の相場・メリットとデメリット

債務整理の種類

個人再生(民事再生)

相場

70万~80万円程度

内容

裁判所を通して借金の元金を5分の1〜10分の1に減らし、3年〜5年で完済を目指す手続きです。

メリット

  • 最大で元金が10分の1になる
  • 財産は残る
  • 借金の理由を問われない

デメリット

  • 借金総額が100万円以下だと減額されない
  • 個人信用情報に登録される(ブラックリスト入り)
  • 官報に載る

自己破産の費用の相場・メリットとデメリット

債務整理の種類

自己破産

相場

50万~100万円程度

内容

借金が返済不能になった際、裁判所に申立てをして返済義務を免れる手続きです。

メリット

  • 税金など一部を除き、借金を返さなくてよい

デメリット

  • 財産を失う
  • 個人信用情報に登録される(ブラックリスト入り)
  • 官報に載る
  • 仕事や転居、郵便物が制限される

過払い金請求の費用の相場・メリットとデメリット

債務整理の種類

過払い金請求

相場

1万~2万円×債権者数+返還額の20%

内容

裁判所を通さず、払い過ぎた利息分を請求する手続きです。

メリット

  • 返済が完了する
  • 払い過ぎた利息が戻ってくる
  • 完済後でも請求できる

デメリット

  • 時効が成立すると請求できない

債務整理を弁護士に依頼する際の費用の内訳

弁護士に依頼する費用は、案件ごとに弁護士・弁護士事務所で決めています。

ただし、債務整理と過払い金請求に関しては、弁護士費用の上限が日本弁護士連合会によって定められており、既定の範囲内で各弁護士・弁護士事務所が独自の報酬基準を設けています。

そして、債務整理の弁護士費用は、報酬の種類と費用の内容によって支払方法が異なります。

債務整理で発生する弁護士費用の種類を確認しましょう。

報酬種類

費用の内容

支払い単位

着手金

弁護士への依頼時に発生する費用。
依頼の結果に関わらず、弁護士に案件を対応してもらうために支払います。

借入先1社ごとに発生

基本報酬

案件の解決時に発生する費用。
費用は固定のことが多いです。

借入先1社ごとに発生

過払い報酬

過払い金の請求金額に対しての成果報酬。
費用は実際に返還された過払い金に応じて変動します。

過払い金の金額により変動

減額報酬

借金の減額金額に対して発生する弁護士費用です。
費用は実際に減額できた金額に応じて変動します。

減額された金額により変動

手数料

案件に対応するための事務処理に対する費用として手数料、諸費用がかかることもあります。

事務所によって異なる

上記の表の通り、債務整理にかかる弁護士費用には、着手金、基本報酬、過払い報酬、減額報酬、手数料があります。

各種費用の合計が弁護士費用です。

この他、相談料もありますが、多くの弁護士事務所では債務整理の相談料を無料としています。

債務整理の種類によって対応が異なり費用も異なります。

費用は弁護士に相談する際に必ず確認しておきましょう。

なお、過払い報酬は過払い金が発生していない場合には発生しません。

天音総合法律事務所での債務整理の費用

天音総合法律事務所での弁護士費用を例に、債務整理の種類別で弁護士費用を確認してみましょう。

債務整理の種類

費用

任意整理

  • 着手金
    1件あたり55,000円~(税込)
  • 報酬金
    11,000円〜(税込)
  • 減額報酬
    減額分の11%(税込)
  • 過払い報酬
    返還額の22%(訴訟の場合は27.5%)(税込)

個人再生

<住宅ローン無>

  • 着手金
    220,000円~(税込)
  • 報酬金
    330,000円~(税込)


<住宅ローン有>

  • 着手金
    330,000円~(税込)
  • 報酬金
    330,000円~(税込)

自己破産

  • 着手金
    220,000円~(税込)
  • 報酬金
    330,000円〜(税込)

債務整理は手続きによって費用と内訳が異なります。

任意整理は着手金や報酬金が細かく設定されており、ご事情によって弁護士費用が変わりますので、相談時にご確認ください。

なお、天音総合法律事務所では、無料相談を実施していますので、お気軽にご相談いただけます。

弁護士費用以外で手続きにかかる費用

債務整理をする際は、弁護士費用以外にも支払いが発生します。

自己破産と個人再生は裁判所を介して行う手続きになるため、弁護士費用以外に別途費用が発生します。

それぞれ弁護士費用以外の費用を債務整理の種類別に記載していきます。

任意整理と過払い金請求では、電話や郵送など通信費がかかることはありますが、基本的に弁護士費用以外に発生する費用はありません。

任意整理と過払い金請求は、裁判所を介することなく依頼先の弁護士と債権者(借入先)とのやり取りになるため、弁護士費用以外に支払い先がないからです。

自己破産と個人再生で必要な費用を、以下で詳しく説明します。

弁護士費用以外の費用

内訳

相場

個人再生

申立て料

10,000円程度

官報掲載料

13,000円程度

郵便切手代金

15,000円程度

個人再生委員への報酬

15万円~25万円程度

自己破産

収入印紙代

1,000円~1,500円

官報掲載料

13,000円程度

郵便切手代金

4,200円程度

裁判所への予納金

20万~50万円程度

個人再生でかかる費用

個人再生(個人民事再生)は、裁判所を介して行う手続きなので、弁護士以外に裁判所への費用が必要です。

個人再生で裁判所に支払う費用の内訳として、申立て料・官報掲載料・郵便切手代金・個人再生委員会への報酬が含まれ、すべて合わせて20万円前後かかります。

また、住宅ローンを抱えたまま手続きを行うのか、住宅ローン無しで手続きを行うかによっても費用が異なります。

そして、どこの地方裁判所で手続きを行うかによっても費用の違いがあるため、相場は20万円程度だと考えておくとよいでしょう。

【関連記事】
個人再生の費用の目安や、現時点で払えない場合の対処法を解説

自己破産でかかる費用

自己破産も裁判所を介して行うため、裁判所への費用が発生します。

自己破産で裁判所に支払う費用の内訳として、収入印紙代・官報掲載料・郵便切手代・裁判所への予納金などの報酬が含まれます。

財産がある状態と財産がない状態で、費用は変動し、また、同時廃止と管財事件のどちらを選ぶかで予納金の費用が大きく変わります。

そして、個人再生と同じく地方裁判所によっても費用の違いがあります。

そのため、合計予算は3万円〜50万円程度と、事案によって大きく異なります。

【関連記事】
自己破産の費用の相場は?2回目や法人の場合は?払えない時の対策も解説

弁護士費用を用意できない時の対処法

債務整理の費用をみて、自分には支払いが難しいと感じている人もいるのではないでしょうか。

まとまった費用をすぐに用意できない方や、費用をなるべく抑えたい方のために、弁護士費用を用意できない時の対処法についてご紹介していきます。

弁護士費用の分割払いを利用する

多くの弁護士事務所では、債務整理を行う際に費用の分割払いに対応しています。

債務整理の費用を一括で支払うことは難しいけど、分割払いなら費用を支払えるという方は、弁護士に相談する際に分割払いについて聞いてみてください。

分割回数などの具体的な分割払い内容については、弁護士事務所ごとに異なります。

依頼を検討する際には、分割払いが可能か、可能な場合どのような支払内容になるのかを併せて確認しましょう。

法テラスを利用する

債務整理費用の支払いが難しい場合の対処法として、法テラスを利用することが挙げられます。

法テラスとは、日本司法支援センターが運営しており、国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所のことをさします。

法務省管轄の公的機関で、全国各地に法テラスの事務所があります。

法テラスでは、法的トラブル解決の支援制度のひとつとして、費用の立替えを行っています。

ただし、誰にでも立替えを実施するわけではなく、収入や資産などの状況において、一定の基準を満たす必要があります。

たとえば、無職や低所得などの理由により、経済的に困窮をしている状態で弁護士費用の捻出が客観的にみても厳しい方などが該当します。

立替制度の利用に必要な収入要件を満たす方であれば、法テラスに相談し費用をおさえるのもひとつの手段でしょう。

なお、法テラスは無料で相談を行っており、弁護士や司法書士の紹介をしてくれます。

注意点として、自分自身で弁護士が選べず借金問題を専門としていない弁護士が担当になったり、弁護士事務所で依頼するよりも手続きに時間がかかったりすることがあります。

債務整理手続きを自分で行う

債務整理の費用の用意が難しい場合、自分で債務整理手続きをするという対処法があります。

自分で手続きをした場合には、弁護士へ支払う費用はなくなり、裁判所への費用や郵送代などの実費が発生するのみです。

しかし、専門的な知識や金融会社、裁判所を相手にした対応を求められるため、自分自身で債務整理手続きを行うハードルは非常に高く、債務整理に失敗するリスクもあります。

大きなリスクが伴うので、借金問題をきちんと解決したい場合、自分で債務整理を行うことはあまりおすすめできません。

リスクがあることを念頭に置いたうえで、慎重に検討する必要があるでしょう。

費用をかけてでも弁護士・司法書士に依頼したほうがいい?

多少の費用はかかりますが、債務整理は弁護士に依頼することをおすすめします。

債務整理は自分自身でも行うことができるとご説明しましたが、自分で行う債務整理には、債務整理に失敗し借金問題が解決できないなどの大きなリスクもあります。

「自分で債務整理をするときのリスク」や「費用を用意できないなら債務整理をしないほうがいいか」などを確認していきましょう。

費用を安くするために自分で債務整理をしても大丈夫?

弁護士などの資格がなくても、債務者本人で債務整理を行うことは可能です。

しかし、費用を安くするためだけに自分で債務整理を行うことにはリスクが伴います。 具体的なリスクの一例を以下に挙げます。

債務整理を自分で行った場合のリスク

  • 債権者との交渉で足元を見られ、不利な条件を出される
  • 債権者との交渉で法的な知識が足りず、不利な条件で合意してしまう
  • 必要書類の収集・作成方法が分からず、提出し直しなどの手間がかかる可能性がある
  • 債務整理が認められるまで借金の返済を止めることができない
  • 債務整理の準備に失敗し、債務整理をできなくなる可能性がある

専門家に依頼しないで、債務整理の手続きをすべて自分自身で進める必要があり、手続きの手順や必要な知識や情報などを収集しながら進めるのはかなり困難でしょう。

弁護士などの専門家に依頼した場合、手続きを一任できるため資料収集や書類作成はもちろん、債権者との交渉や裁判所とのやり取りも任せることができます。

また、弁護士に依頼した場合は、弁護士が債権者に依頼することで返済や取立てが止まります。

債務整理手続きの時間を十分に確保でき、情報収集しながら慎重に進めることのできる状況でない限り、専門家を頼るほうが確実で、債務整理以外に時間を割くことができ、生活の立て直しを図ることもできます。

弁護士費用を気にして、債務整理を行わない場合のリスク

弁護士費用がかかることを気にして、自分で債務整理をするという選択ではなく、そもそも債務整理を行わなかった場合はどのようなリスクが発生するのでしょうか。

債務整理を検討するということは現状の借金返済に対して何らかの悩みを抱えている方が多いはずです。

そのような方が債務整理をせずにいると、下記のようなことが起こりかねません。

  • 毎月の返済のためにさらに借入れをして自転車操業状態になる
  • 借入れやカードが使えず生活ができない
  • 借金が減らない
  • 返済を滞納して督促がくる

すでに、上記のうち、何かしらのことが起こっている方もいらっしゃるかもしれません。

弁護士費用を気にして債務整理を行わないと、状況が悪化する可能性があります。

たとえば、現段階で弁護士に相談していれば任意整理で解決できたにも関わらず、問題を先送りにしたことで借金が膨らみ、自己破産しか選択肢が残されていないケースもよくあります。

債務整理以外の解決方法もあるかもしれないため、まずは債務整理の必要性があるか弁護士に客観的な判断をしてもらうこともひとつの手段だといえるでしょう。

「特定調停」だと弁護士なしで借金減額できる?

特定調停は弁護士に依頼せず、簡易裁判所に申し立てて借金を減額できる債務整理手続きですが、あまりおすすめできません。

他の債務整理より申立てに応じない債権者がいたり、過払い金返還の手続きが別途必要になったりと多くのデメリットがあるからです。

弁護士に依頼せず申し立てできるため費用を抑えられたり、裁判所が間に入るため交渉の必要がなかったりしますが、弁護士に相談したほうが抜かりなく安心して手続きを進められます。

弁護士と司法書士の違い

債務整理は弁護士と司法書士のどちらでも依頼できますが、扱える案件が少し異なります。

弁護士はどんな債務整理でも扱えますが、司法書士は特別な研修を受けた認定司法書士となり、かつ、借金や過払い金が140万円以下の場合のみ法律相談や交渉、訴訟ができます。

認定司法書士ではない司法書士に債務整理を依頼する場合は、書類の作成のみ行ってもらえますが、他の手続きは自分で行うことになるため時間がかかります。

幅広い案件に対応できる弁護士に依頼すれば、最初から最後までサポートが可能です。

債務整理の相談は天音総合法律事務所まで

この記事では、債務整理に必要な費用などをお伝えしました。

弁護士費用には、着手金・基本報酬・過払い報酬・減額報酬・手続き費用があり、債務整理の種類や、依頼する弁護士によって費用が異なります。

また、弁護士費用を用意することが難しい場合の対策として、「費用の分割払い」、「法テラスの利用」などもご紹介しました。

債務整理を検討する場合には、弁護士に客観的なアドバイスをもらい自分の現状を正しく把握するところからスタートすることをおすすめします。

天音総合法律事務所では、任意整理・個人再生・自己破産・過払い金請求の解決実績が数多くあります。

また、各債務整理手続きの分割払いも実施しており、ご相談状況によって柔軟な対応が可能です。

借金問題に悩んでいたら、まずは無料相談でご自身の借金問題解決の方法を確認してみましょう。

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