借金を返せないとどうなる?返済不能な時にやってはいけないこと、できること

借金の返済不能な時にできること

借金が返せなくなってしまった場合、または借金が返せなくなることが目に見えて分かっている場合、非常に不安で辛い状況でしょう。

だからといって借金が返せない状況でもやってはいけないことがあります。

いっぽうで、借金が返せない時にまずやるべきこともあります。

ここでは、借金を返せなくなってしまった時に、このまま返済できないとどうなるか、借金が返せないときには何をするべきかなどを解説していきます。

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この記事の監修者

弁護士法人 天音総合法律事務所 正木 絢生 (第一東京弁護士会所属)

このまま借金を返せないとどうなるのか

借金が返済できない状況に陥ってしまった場合、どのようなことが起きるのでしょうか?

給与などを差し押さえられてしまうのでしょうか?

現実としては、返済期日が過ぎたら急に勤務先に連絡がいったり、給与などの差押えにあったり、借入先の担当者が自宅訪問に来たりといったことはありません。

なぜなら、借金返済で期日を過ぎてしまう理由としては、お金を借りた側が口座にお金を入れるのを忘れているだけであったり、返済日や支払い額を勘違いしていたりする場合が多く、初期の滞納であれば支払い確認をするだけで済むケースが大半だからです。

しかし、借金が返せず滞納が続いてしまう場合には話は異なります。

滞納期間が長くなるにつれて、債務者からしてみれば事態が悪化していきます。

滞納期間別、金融会社の督促内容

滞納期間

督促内容

3日前後

電話での支払いの確認

2週間~1ヶ月

ハガキ、封書、電話での支払いの督促

2ヶ月~3ヶ月

一括請求・信用情報機関への掲載

3ヶ月以降

裁判所からの通知書

半年以降

強制執行による財産の差押え

上記の表のように、滞納期間が長引くにつれて債権者側は強硬手段に移っていきます。

支払いを確認する電話がかかってくる

滞納期間:支払い期日から3日前後

借金の返済が支払い期日にできなかった場合、いつまでに入金が可能か、借入先から支払いを確認する電話がくるでしょう。

携帯電話の着信を無視したら自宅にも電話がくるケース(自宅に電話がある場合)がほとんどです。

この時点ですぐに返済約束し、支払いをすれば信用情報に傷がつくこともなく、連絡もなくなります。

支払いの督促が行われる

滞納期間:支払い期日から2週間~1ヶ月

その後も借金の支払いが行われない場合は、返済の催促が行われるようになります。

この段階になると、請求ハガキや封書による督促状、またはコールセンターからの電話などの方法を組み合わせて督促が行われます。

また、督促は滞納が解消されるまで定期的に行われます。

書面で来る督促状には、請求金額と支払い期限が明記されていて、支払いの方法についても明確な指示があるでしょう。

支払い用紙が同封されているケースもあります。

滞納があった場合は、当初の返済日から翌月の返済日までに解消することがひとつの目安とされていますので、そこまでには返済していないと、更に厳しい状況になります。

滞納が続くと一括での返済を求められる

滞納期間:2~3ヶ月

金融会社が設定した期限までに滞納が解消されなかった場合、残額の一括返済をするように請求されてしまいます

なぜ、一括請求がくるかというと、滞納を続けたことで借入契約(ローン、クレジットカード契約)は、原則として強制解約となります。

これにより、お金を借りた側は期限の利益という、分割での返済が認められる権利を失うため、金融会社は残りの借金を一括で支払うように請求できるのです。

分割払いでも支払いが厳しく滞納状態に陥っている人は、一括請求が来たとしても返済できず、余計に苦しい状態になってしまうことがほとんどでしょう。

ブラックリストに登録される

滞納期間:2~3ヶ月

一括請求された頃には、ブラックリストにも登録されてしまいます。

ブラックリストとは、個人信用情報機関に事故情報が掲載されることをさします。

一般的には、2~3ヶ月滞納が続くと、金融会社は滞納している人の情報を信用情報機関に掲載します。

これにより、新規のクレジットカードの発行や新規のキャッシングができなくなり、滞納がないカードも順次使用できなくなります。

また、この信用情報機関に1度滞納情報が掲載されると、5年~10年程は新しいローンを組むことやクレジットカードを作ることができなくなります。

1度信用情報機関に掲載がされてしまうと、一括請求の督促分を返済したからといって、すぐに情報を取り下げてくれるケースは少なく、その後のライフプランにもマイナスの影響が出てしまうでしょう。

最終的には財産を差し押さえられてしまうことも

滞納を続けている場合、金融会社によって法的措置がとられる可能性が高いでしょう。

まずは、裁判所を通して支払いの督促が届きます。

それにも応じられなければ財産(給与や預貯金など)を差し押さえられます

給与を差し押さえられる場合には、裁判所から勤務先に直接差押えをする旨の書類が届き、次回から手取給与の4分の1が差し押さえられ、強制的に勤務先から金融会社に支払われることになります。

勤務先を通して給与の差押えをするので、勤務先にも借金や滞納のことが知られてしまうでしょう。

さらに、この給与差し押さえは、借金が完済するまで自動的に継続されます。

そのため、借金の金額が大きいと、長い間、給与を差し押さえられてしまいます。

借金を返せない時にしてはいけないこと

借金を返せない状態になると、不安や焦りを感じてなんとかしなければと不適切な対応を取ってしまいがちです。

しかし、借金が返せない状況だったとしても絶対にやってはならないことがあります。

こちらでは、やってはいけない5つのことをご説明します。

ギャンブルなどで返済資金を稼ごうとしない

借金返済のお金を作ろうとパチンコなどのギャンブルに手を出す人が少なからずいます。

これは絶対におすすめしません。

ギャンブルで一攫千金を狙って借金問題を解決できることはほとんどありません。

むしろ、残っていた貴重な生活費まで使い果たしてしまい、さらに身動きが取れない状態になってしまいかねません。

ギャンブルなどでお金を作って返済資金に充てようという考えはやめましょう。

返済のための借り入れをしてはいけない

借金を返せない状況に陥ると、別の金融会社から借金をして、借金の返済に充ててしまう人が多くいます(いわゆる自転車操業)。

しかし、別の債権者からさらなる借金をしたということは、借金の総額は増えてしまっています。

また、借入先が増えると、それぞれの借金に対して金利もかかるため、金利によって借金が膨らむ原因にもなります。

借金を借金で返済することは根本的な解決にはならず、さらに苦しい結果を招くだけなのでやめましょう。

ヤミ金に手を出してはいけない

借金の返済ができず、他の金融会社からの借り入れもできる状態ではないからといって、ヤミ金に手を出してはいけません。

ヤミ金は、法外な利息で貸し付けてきますし、返済ができなければ強硬な取り立てや悪質な嫌がらせを実行してきます。

ヤミ金から借金をしたら短期間での返済を迫られ、支払いができなければ家族や親戚、友人や勤務先にまで強硬で悪質な取り立てが行われることもあります。

絶対にヤミ金には手を出さないようにしましょう。

クレジットカードの現金化をしない

借金の返済ができず、どこからも借り入れができない状態になると、クレジットカードのショッピング枠を利用して物品などを購入し、それをすぐ換金して現金を手に入れようとする人がいます(いわゆるクレジットカードの現金化)。

クレジットカードの現金化は、カード契約で禁止されている行為になっているため、カード会社に知られれば契約違反となり、強制解約されて残額の一括請求を受けることになります。

そもそも、カードの現金化をして一時的な現金を手に入れたとしても、借金の総額は膨らみ翌月の返済からさらに苦しくなるのは目に見えていますので、クレジットカードの現金化をしても借金は減りません。

金融会社の督促を無視しない

金融会社からの督促が怖くて無視してしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、ご説明したように督促を無視し続けてしまうと、最終的には裁判所からの通知がきて給与などの財産が差し押えられてしまいます。

金融機関からの督促連絡がきたら、無視せず丁寧に対応しましょう。

借金を返せない時にまずやること

借金が返せなくなった時には、これ以上事態が悪化しないためにやるべきことがあります。

こちらでは、借金を返せないときにまずやるべきことを記載していきます。

借金が減らない原因を整理する

借金が返せないと思ったら、なぜ返済が苦しい状況なのか、借金が減らない原因を整理してみましょう。

原因を確かめることで次のステップにも進めるはずです。

出費が多い

借金が減らない原因は、収入と支出のバランスが合ってないことかもしれません。

固定費が膨らんでいませんか?

たとえば、下記の固定費などは今一度見直しをして節約可能な場合もあるでしょう。

  • 携帯代やインターネット代
  • 車の維持費
  • 食費
  • 家賃
  • 交際費

安定した収入がない

借金が減らない原因が収入にある可能性があります。

安定した収入がなく、月々で変動が大きい場合は、収入が少ない月にクレジットカードを頼って生活をする状態に陥っているケースも多いです。

あるいは、月の収入の変動がないけれど収入自体が少なく、借り入れに頼った生活になっているケースもあります。

利息が高くて元金が減らない

借金の利息が高くて元金が減っていかないということが借金を返せない原因になっている可能性もあります。

特に、借金の総額が大きい場合や毎月の返済額が低い場合に考えられます。

高い金利で借り入れをしていると、月々の返済額のうち利息の割合が多くなるため借金が減らないのです。

生活環境の見直しをする

借金が減らない原因を整理できたら、次は生活環境の見直しをしてみましょう。

どのような状況になれば返済をしていけるか、あるいはきちんと借金が減っていくのかケース別に解説していきます。

支出を減らすことで返済できるようにならないか

毎月の生活費の見直しをして支出が減らせないか確認をしましょう。

  • 携帯代やインターネット代を減らす
  • 必要最低限の保険以外は解約する
  • 交際費で余計な支出がないか見直す
  • お弁当を持参して食費を下げる
  • 車の維持費を浮かせるために車を処分する

など、支出を減らすことを考えてみてください。

支出を抑え、返済に充てられる金額を捻出できないか検討しましょう。

安定した収入を得られる仕事に就く

すでに節約をしながら生活をしている場合、収入の改善ができないか検討をしてみましょう。

月によって収入が変動するような方であれば、安定した収入の勤務先に転職するのもひとつの手でしょう。

そもそもの収入自体が低く生活が苦しい場合は、転職をして少しでも収入が上がるのであれば、転職を検討してもよいでしょう。

すぐには仕事を変えられない場合には、家の近くでパートやアルバイトを探して副業をするのも有効です。

支出を十分工夫している方は、収入改善ができるように検討してみましょう。

金融会社に返済の相談をする

借金の返済が厳しい場合、金融会社に返済の相談をしてみる方法もあります。

返済日に借金を返せないことが判明した時点で、こちらから連絡を入れるようにしましょう。

返済日が過ぎてしまったとしても、催促を無視せずに連絡をとりましょう。

金融会社ときちんと話をすることで、返済日の延長対応をしてくれる可能性があります。

また、毎月の返済額の減額に応じてもらえることもあります。

どうしても支払いが厳しい場合、もしくは返済日に返済ができない場合には、自分から借入先に相談をすることを検討してもよいでしょう。

おまとめローンで利息を減らす

おまとめローンを利用して、借金の利息を減らすことも方法として考えられるでしょう。

消費者金融やクレジットカード会社と比較して、銀行で提供しているおまとめローンは低い金利で設定されていることが多いので、返済をおまとめローンに一本化することで将来利息をボリュームダウンできたり、毎月の返済額を減らせたりする可能性があります。

複数社から借金をしている場合、月に何度も返済が発生しますが、おまとめローンを利用すれば返済日を一本化できるメリットもあります。

複数社からの借り入れで悩んでいる方はおまとめローンで利息を減らす方法を検討してもよいでしょう。

それでも借金を返せない時は債務整理を検討

借金の返済のために、原因を整理し、考えられる手段を検討したものの、それでも借金が返せないこともあるでしょう。

借金問題は、今月の返済をしのげれば終わりではなく完済するまで続くからです。

このままでは返していけない方は、債務整理を行うことで、借金問題を根本から解決していくこともできます。

こちらでは、債務整理の中でも任意整理と自己破産について解説していきます。

任意整理。月々の返済額が減れば返していける人向け

今の返済額だと借金を返していけないけど、毎月の返済額が下がれば今後も問題なく返していける方は、債務整理の中でも任意整理が向いているといえるでしょう。

任意整理とは、将来にかかる利息を一切カットして元金のみを長期分割で返済していく方法になります。

将来の利息がなくなれば、金融会社に支払う総額を減らすことができます。

また、長期の分割返済計画を組むので、月々の返済額を下げることができる可能性が高いです。

毎月の返済額が下がれば今後も返していける方であれば、任意整理で借金問題の解決ができるでしょう。

【参考記事】
任意整理とは?

自己破産。返済をしていけない人向け

毎月の返済額が下がったとしても借金を返済していくことが難しい方は、すべての借金をゼロにして再出発できる自己破産が向いているでしょう。

自己破産とは、裁判所の手続きによって借金返済をすべて免除してもらう手続きです。

一定の財産と引き換えに借金をなくすことができます。

借金の返済をしていくことが難しい方であれば、自己破産をして一度借金生活をリセットすることを検討してもよいでしょう。

【参考記事】
自己破産とは?

借金返済のお悩みは天音総合法律事務所まで

借金が返せないと、心身ともに悩んで辛い状況に陥ってしまうでしょう。

不安や焦りから、本来選んではいけない道を選んでしまいかねないです。

もし、借金の返済に悩んでいたとしても、さまざまな解決方法があります。

借金の金額や収支の状況など個人個人の事情によって行うべき解決方法も変わってきます。

借金問題解決のプロである弁護士に相談をすれば、その人その人にあうようにアドバイスいたします。

天音総合法律事務所では、借金問題の解決実績が多数あります。

ひとりで悩まず、お気軽にご相談ください。