任意整理後の生活への影響。カードやローンを使えなくても普通に生活できる?

任意整理後の生活への影響

「任意整理を検討しているが、今後の生活への影響がいまいち分からない」、「カードやローンが組めない状態で生活できるか不安」、「任意整理後に起きることを事前に把握しておかないと心配」など、任意整理を検討している方の中には、任意整理をしたあとの生活への影響が気になっている方は多いのではないでしょうか。

この記事では、任意整理後の生活への影響や注意点などを解説していきます。

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この記事の監修者

弁護士法人 天音総合法律事務所 正木 絢生 (第一東京弁護士会所属)

任意整理後、クレジットカードは使えない

任意整理をすると、しばらくはクレジットカードや新たなローンを組むことができなくなります。

理由は、信用情報機関に事故情報が掲載されるからです。

信用情報機関とは、個人の金融における支払い能力を判断するための情報を取り扱っているところです。

具体的には、氏名・住所・借入情報・支払い残高・滞納状況・債務整理を行っているかなどが情報として記載されています。

各金融機関は、この信用情報を確認して融資しても問題ないかどうかを判断します。

そのため、任意整理をしたことが信用情報機関に事故情報として記載されると、各金融機関は貸付融資を通さないため、審査に落ちてしまいます。

任意整理の対象から外しても使えなくなる

任意整理の対象から、特定のクレジットカードだけ除外すれば、任意整理後も継続して使用できないかと考えている人もいるでしょう。

しかし、任意整理をすると、基本的には任意整理をしなかったクレジットカードも含めて利用できなくなります。

前述したとおり、信用情報機関に事故情報が掲載されることが理由で、任意整理の対象から外しても、各クレジットカード会社は契約更新や独自のタイミングでカード利用者の信用情報を定期的にチェックしています。

チェックの際に、信用情報機関に事故情報が掲載されているのを発見されると利用停止となるため、任意整理をしなかったクレジットカードもいずれ利用できなくなるのです。

新しいカードは一定期間作れない

任意整理をしたあとは、任意整理後、無事に完済してから約5年経つまでは新しいカードを作れません。

信用情報機関に任意整理をした事故情報は、任意整理をして完済した後5年前後は掲載され続けるためです。

信用情報機関に事故情報が掲載されている一定期間は新しいクレジットカードの作成はできませんが、信用情報機関への事故情報の掲載が消えれば、各金融機関は融資上問題ないとしてクレジットカードの作成ができるようになる可能性が高いでしょう。

どうしてもカードが必要な時の対処法

クレジットカードでの決済が必要なサービスがあるなどで、どうしてもクレジットカードが必要になるシーンもあるでしょう。

その場合はデビットカードがおすすめです。

デビットカードとは、基本的に入会審査が不要であり、銀行口座があれば作成が可能なカードになります。

指定の銀行口座からの引き落としとなり、口座残高の分までしか利用ができないのが特徴です。

預金口座に現金が入っていなければ利用はできないため、使い過ぎることもない安全なカードといえます。

どうしてもカードが必要な時には、デビットカードを検討するとよいでしょう。

【参考記事】
任意整理後もクレジットカードを使える?カードを残す方法はある?

任意整理後の返済期間中に借入れはできない

任意整理をすると、将来利息がカットとなり、元金のみを3年~5年の長期分割で返済をしていくことになります。

この返済期間中に、新たな借入れをすることはできません。

返済期間中の借入れに関する5つのポイントをご説明します。

ブラックリスト掲載中は新規の借入れが不可

任意整理をすると信用情報機関に事故情報が掲載されますので、クレジットカードの作成や利用だけではなく、キャッシングなどの新規借入れもできなくなります。

銀行、信用金庫、信販会社、消費者金融など、どの借入先からであっても基本的には借入れできないと考えてよいでしょう。

住宅ローンやカーローンも使えない

任意整理をしたあとは、住宅ローンやカーローンもしばらく組むことはできません。

住宅ローン会社やカーローンの会社も融資審査の際に信用情報を必ずチェックします。

その際に、任意整理をした事故情報が掲載されていれば、与信審査を通すことができず、ローンを組むことはできないでしょう。

ただし、他の家族には任意整理の影響が基本的にはないため、どうしても住宅ローンやカーローンが必要な際には家族や親族にローンを組んでもらうことも検討しましょう。

子どもの奨学金の保証人にはなれない

任意整理をすると、子どもの奨学金の保証人になることもできなくなります。

保証人として問題がないかも与信審査を通すことになるため、信用情報をチェックされれば保証人になることはできません。

しかし、保証人をつけなくても借りられる奨学金制度もあるため、子どもの進学で奨学金を利用できなくなるわけではありません。

ヤミ金には絶対に手を出さない

任意整理をすると、新たな借入れやクレジットカードの利用、ローンを組むことなどができなくなることで、どうしてもお金がまわらない時もあるかもしれません。

しかし、絶対にヤミ金から借金をしてはいけません。

ヤミ金は法外な利息をつけて貸付をするため、ほんの少しと思って借金をしても少しの期間で多額の借金に膨らむことが少なくありません。

また、返済できなければ、本人のみならず、家族や友人や勤務先にまで違法な取立てや悪質な嫌がらせなどを行ってきます。

「気軽な金額を借りられるから」、「どこからも借りられないから」といってヤミ金に手を出さないようご注意ください。

正しく返済を続ければ、生活はこれまでどおり

任意整理をしたあと、生活状況はどのように変わるのか不安な方も多いでしょう。

返済計画通りに正しく返済をしていけば、これまでどおりの生活を送ることができます。

こちらでは、任意整理をしたからといって特に影響が出ないことを具体的に解説していきます。

計画に沿って返済できていれば、生活への影響は少ない

任意整理をして債権者と債務者の間で返済計画の合意をし、その合意内容にしたがって返済を続けていれば生活への大きな影響はありません。

生活必需品はそのまま手元に残せます

任意整理をしても、生活必需品には一切影響がなく、そのまま手元に残すことができます。

たとえば、冷蔵庫や電子レンジ、車やバイク、携帯電話やパソコンなどを差し押さえられてしまう危険はありません。

ただし、ローンを組んでいた家電などは任意整理の際に引き上げにあう可能性があるため、任意整理手続きの対象業者から外すことがポイントになります。

任意整理後の引っ越しは審査に注意

任意整理によって引っ越しに制限が出てくることはありませんが、任意整理のあとに引っ越しを考えている場合には注意することがあります。

任意整理をすると信用情報機関に事故情報として掲載されるため、引っ越し先のマンションやアパートが保証会社の審査が必要な物件のケースや、クレジットカードからの引き落としのみ受け付けている物件だったケースでは審査が通らない可能性が高く、物件が借りられない可能性があります。

引っ越しをする際は、保証会社のついていない物件もしくはクレジットカード引き落としではなく、銀行引き落としの物件を選ぶとよいでしょう。

家族や会社にも知られないままでいられる

任意整理をしても、家族や勤務先、友人などに知られないまま過ごせる可能性は高いです。

任意整理をした事実は、依頼をした弁護士と借入先、そして信用情報機関しか分かりません。

弁護士には守秘義務がありますから、外部へ漏えいすることはまずないでしょう。

借入先にも個人情報保護の観点から債務者本人以外に情報を提供することはありません。

そして、信用情報機関の情報も本人でないと開示できないため、親族であっても基本的には見ることはできないでしょう。

このことからも、周りに知られず手続きをして完済を目指せる手続きであるといえます。

完済し、ブラックリストから消えれば日常の生活に戻れます

任意整理後、3年~5年かけて完済することができ、完済後約5年して信用情報機関から事故情報が消えれば、借金に悩むようになる前の日常生活に完全に戻ることができます。

信用情報機関から事故情報が消えることで、新たな借入れやローンを組むことも、クレジットカードを作ることもできるようになります。

もちろん、自分の収支状況を考えて計画的に利用することは大前提になりますが、信用情報機関から事故情報が消えれば(ブラックリストの登録を外れることができれば)、信用を取り戻すことができるのです。

任意整理手続きをしたからといって、信用情報への影響は一生続くわけではない点も安心ですね。

任意整理の手続きは弁護士に相談!

任意整理を行うと、日常生活にどのような影響が出るのかを記載してきました。

基本的には日常生活において大きな影響を及ぼすことはありません。

ただし、信用情報機関に事故情報として掲載されている、借金完済後約5年は新しいローンを組むことや、キャッシングやショッピングでのクレジットカードの利用はできなくなります。

借入れができなくなる、任意整理手続き後の完済までの期間は、生活収支を見直し今ある収入の中でやりくりをして生活再建をするチャンスです。

もし、任意整理後の生活以外にも心配なことがあれば、弁護士に相談をすることをおすすめします。

弁護士であれば、任意整理のメリットやデメリット、手続きの詳細などを具体的に教えてくれるでしょう。

任意整理をご検討中の方は、無料相談をお気軽にご利用ください。