個人再生に資格制限や職業制限はある?仕事を解雇されることはある?

個人再生に資格制限や職業制限はある?仕事を解雇されることはある?

「個人再生をしたら資格や職業に制限は出るのだろうか?」、「今の仕事を辞める必要があるのだろうか?」など、個人再生を行うにあたって資格や仕事に影響しないか気になる人も多いのではないでしょうか。

借金は整理したいけれど、資格や職業、仕事に影響が出てしまっては今後が困りますからね。ここでは、個人再生と資格や職業についての関係性や、今の仕事を辞める場合があるかなどをご説明していきます。

  • 公開日:
  • 更新日:

この記事の監修者

弁護士法人 天音総合法律事務所 正木 絢生 (第一東京弁護士会所属)

個人再生を行っても資格や職業の制限はない

はじめに結論をお伝えすると、個人再生(個人民事再生)をしても、資格や職業に制限が出ることはありません。

その理由を、個人再生の手続きについて確認しながらご説明していきます。

個人再生とは裁判所を通して行う手続きで、将来の利息カットとともに借金の元金を大幅に減額して、再生計画に基づいて原則3年で返済をしていきます。

つまり、大幅に減額がされても、借金がゼロになるわけではないため、一定の返済能力が必要となります。

そのため、個人再生の手続きをすることで職業や資格が制限されてしまったら、制限される資格が必要な仕事をしている人や、制限が出る職業に就いている人は収入が得られなくなり、返済能力がなくなってしまいます。

このことから、個人再生の手続きを行っても、資格や職業への制限が出ることはなく、今の職業を続けることができます。

自己破産の場合、自己破産の申立をして破産の許可が出るまでの間、一定の資格や職業が制限されますので、自己破産と個人再生のどちらをするべきか検討中の方はご注意ください。

一定期間であっても資格や職業への制限によって収入がなくなり、生活へ影響が出るのであれば、自己破産よりも個人再生を選択したほうがよい可能性があります。

自己破産手続きを行う場合に影響がある資格・職業の一例

自己破産をした際に制限される資格や職業の一部をお伝えいたします。

士業

弁護士、司法書士、社会保険労務士、税理士、行政書士などの士業<

その他の資格・職業

貸金業者登録者、旅行業務取扱登録者・管理者、生命保険募集人、警備員、質屋、宅地建物取引主任者など

個人再生をできない職業はある?

個人再生の手続きによって、資格や職業の制限がされないということは先ほどご説明しましたが、そもそも個人再生ができない職業はあるのでしょうか?

結論としては、資格や職業によって個人再生ができないと決まってしまうことはありません。

サラリーマンや個人事業主、アルバイトやパート、年金受給者であっても個人再生ができます。

しかし、個人再生を行うには、下記の条件を満たしている必要があります。

  1. 継続的または反復して収入を得られること
  2. 個人の借り入れであること
  3. 住宅ローンをのぞく借金の金額が5000万円以内であること
  4. 債権者(借入先)からの個人再生手続きの許可を得られること

条件にもあるように、資格や職業への制限はないものの、「1.継続的または反復して収入を得られること」が個人再生を行える条件になります。

つまり、無職で収入がないなど、安定的で継続的な収入が得られていない人は個人再生の手続きをできない可能性が高いです。

専業主婦の方も本人に収入がないため同様です。

個人再生の手続きは、どのような職業に就いているか、どのような資格を用いて仕事をしているかは関係ありませんが、安定して継続的な収入を得られていることが重要になります。

【関連記事】
個人再生を行う条件。継続的な収入は必須?認められないケースは?

個人再生をしたら仕事を辞めることになるケースはある?

個人再生をしたら仕事を辞めることになるケースはある?

個人再生をして、今勤めている会社を辞めることになったらと心配の方もいらっしゃるでしょう。

結論からいうと、個人再生をしても、会社を解雇されるようなことはありません。

個人再生の手続きは、国が認めている借金問題解決のための法的な解決策ですし、個人再生をしたことが会社に知られたとしても、企業は従業員が個人再生をしたことを理由に解雇をすることはできません。

個人再生の申し立てをする際に、勤め先に申告する義務はありませんが、勤務先に個人再生を行ったことが知られる可能性はゼロではありません。

たとえば、給与明細や退職金見込額証明書などの発行を会社に依頼する際に、知られてしまうリスクがあります。

しかし、会社に知られてしまったとしても、そのことを理由に退職を迫ったとしたら、それは不当解雇にあたります。

従業員が個人再生をしたとしても、会社は個人再生を理由にその従業員を解雇してはいけませんし、自ら辞める必要もありませんので、ご安心ください。

個人再生を行う前に弁護士に相談

自分にあった債務整理手続きに迷う場合には弁護士に相談してみましょう。

債務整理には任意整理、個人再生、自己破産があり、ご事情によってどの手続きが最適であるか変わります。

弁護士であれば、借金に悩む方の職業や仕事、借金の状況や収支などを総合的にみたうえ、どの債務整理手続きが適切か、判断することができます。

また、個人再生は、裁判所を通して行う手続きで、裁判所への提出種類の作成もあり、より専門的な知識を必要とします。

弁護士に手続きを依頼すれば、裁判所とのやり取りや債権者とのやり取りなどを一任することが可能です。

個人再生の手続きをご検討中の方は、一度、弁護士に相談することをおすすめします。

天音総合法律事務所では、債務整理手続きのご相談を数多く受けています。

「自分は個人再生の手続きは取れるのだろうか?」、「どの債務整理手続きが1番よいのか?」など、少しでも不安や疑問がある方は当事務所の弁護士までお気軽にご相談ください。