個人再生後に住宅ローンを組める?過去の個人再生はローンの審査に影響する?

個人再生後に住宅ローンを組める?過去の個人再生はローンの審査に影響する?

個人再生をしたら、将来、住宅ローンを組むことはできないのでしょうか?

結論としては、住宅ローンが100%組めなくなるというわけではなく、組める可能性もあります。しかし、個人再生を行わなかった場合と比べると住宅ローンを組むハードルは上がります。

こちらの記事では、個人再生を行ったあとの住宅ローンの審査について解説していきます。

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この記事の監修者

弁護士法人 天音総合法律事務所 正木 絢生 (第一東京弁護士会所属)

個人再生をしたら、将来、住宅ローンを組むことはできない?

個人再生をすると、完済後もずっと住宅ローンが組めなくなるというわけではありません。

しかし、個人再生を行わなかった場合と比較すると、住宅ローンを組むハードルは高くなります。

そもそも、個人再生とは債務整理の方法のひとつで、裁判所を通して行う手続きです。

手続きの内容は、借金を大幅に減額して原則3年で返済を行っていくというものになります。

メリットとして、借金の元金自体を大幅に減額、圧縮できることや、財産に影響を出さずに手続きを行えること、職業や資格への制限が出ないことなどが挙げられます。

デメリットとしては、信用情報機関に債務整理を行ったことが事故情報として登録されるため、しばらくはローンを組むことや新規借り入れをすること、クレジットカードの作成や利用をすることなどができなくなり、いわゆるブラックリスト入りした状態になります。

つまり、個人再生を行ってブラックリストに掲載されている間は、住宅ローンを含む金融機関からの借り入れはできなくなります。

また、個人再生を行い、その後の返済期間を終えても、しばらくは新しく借り入れをすることが難しいため、借り入れなしで自分の収入の中から生活費をやりくりしていく必要があります。

個人再生をすると、一定期間は住宅ローンを組むことはできず、その後も信用情報機関の事故情報登録が消失すればローンが組めるわけではないことを頭に入れておきましょう。

ブラックリストに載っている間はローンを組めない?

個人再生を行うと、債務整理の事実が信用情報機関に事故情報として登録されることは先ほどお伝えした通りです。

事故情報として登録されると、ローンを組む、借り入れをする、クレジットカードの作成や利用をすることが原則できなくなりますが、それは、各金融機関は審査の際に信用情報機関をチェックして、融資しても問題ないか判断しているからです。

信用情報機関に事故情報が登録されていれば、返済能力が低いもしくは返済能力がない可能性が高い人物と判断され、各金融機関は融資をしても返してもらえないリスクを考えて、審査を通しません。

そのため、信用情報機関へ事故情報が登録されている期間は住宅ローンも組めないと考えておいたほうがよいでしょう。

個人再生でブラックリストが消えるタイミング

生涯に渡って信用情報機関へ事故情報が登録され続けるわけではありません。
ブラックリストに登録されているのは一定期間で、期間を過ぎれば事故情報が消えます。

では、事故情報が登録されている期間はどのくらいになるのかというと、個人再生をして、完済から5年程度とされています。

借金完済後、一定の年数が経過して自分自身がブラックリストから抜けているか知りたい際は、各信用情報機関に問い合わせをして確認することができます。

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過去の個人再生がローンの審査に影響することはある?

過去の個人再生がローンの審査に影響することはある?

信用情報機関から事故情報が消失したあとも、「個人再生の事実がどの程度ローン審査に影響するのか」と気になる人も多いでしょう。

そもそも、信用情報機関に登録されている事故情報が消失したら、必ずローンが組めるようになるわけではありません。

なぜなら、各金融機関は信用情報機関の登録情報だけではなく、借入希望者の収入や職業、勤続年数、年齢などの情報も加味して審査をしていくからです。

また、信用情報機関上の事故情報は一定期間で消失しても、社内ブラックが残っている可能性もあります。

社内ブラックとは、各金融機関が独自に管理しているブラックリストのことで、以前融資を受けていた借り入れ先に対して支払いの滞納や債務整理をしたことがあると、その情報が社内に残されています。

過去に借り入れをしており、社内ブラックが情報として残っている金融機関では、ローンの審査に通らない可能性が非常に高いので、信用情報機関の事故情報登録が消えた後も、過去の個人再生がローンの審査に影響する可能性はあるといえます。

個人再生をしたいけれど、将来のことも考えたい人は

個人再生をして借金問題の解決をしたいけれども、将来住宅ローンやその他の借り入れの可能性もしっかりと考えたい人は、対策を考えておきましょう。

個人再生をして、信用情報機関に事故情報が掲載されている期間が過ぎ、住宅ローンの申請をしようと考えた場合、年齢的に審査が通りにくい状況になっているケースが多いです。

たとえば、35歳で個人再生をした場合、信用情報機関の事故情報の消失は返済期間含め、約10年後です。

35歳から10年経ち45歳の時点で住宅ローンを組もうと思うと、どの金融機関であっても頭金を用意して審査を受けたほうが、審査が通る可能性を上がります。

頭金がまったくない状態では審査が通らず、どこからも融資を受けられない可能性がありますので、個人再生の再生計画通りに返済している間や、返済を終えて信用情報の回復を待つ間は、収支のバランスを考え貯金をして、頭金を溜めておく期間に充てるのがよいでしょう。

また、今は借金を整理する必要があるけれど、もう一度やり直し、将来、住宅を購入できるようになりたいと考えているなら、弁護士などの専門家に相談をするのもひとつの手です。

また、すでに個人再生を行い、返済期間中もしくは完済をしている人で住宅ローン申請に不安がある場合は、手続を依頼していた弁護士などに相談してみるとよいでしょう。

将来のことも考えて個人再生を行うなら、今から計画的に

将来のことも考えて個人再生を行うなら、今から計画的に

個人再生をしたあと、一生ローンを組むことができなくなるわけではありません。

しかし、信用情報機関に事故情報が登録されている間は住宅ローンを組むことができず、その後、信用情報機関の事故情報登録が消えたとしても、計画を立てて貯金をしておくなどの対策をしないと、ローン審査に通る可能性は低くなってしまいます。

再生計画の通り返済をしている期間中であっても、その後完済をしたあとであっても、生活バランスを見直し、将来に備えて貯金をするなどの計画を立て実行していくようにしましょう。