過払い金請求で返済中の借金がゼロになることも!メリット・デメリットも解説

過払い金の請求を借金返済中に行うと借金が減らせる!ゼロになることも

「過払い金の請求は完済してなくてもできる?」、「過払い金の請求を借金返済中に行うことにリスクはある?」借金返済中の方の中には、自分にも過払い金があるのではないかと気になっている方もいるでしょう。借金返済中に過払い金が発生していた場合、どのように解決すればよいのでしょうか。メリット・デメリットについても説明しているので、「自分にも過払金があるのでは?」とお考えの方は参考にしてみてください。

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この記事の監修者

弁護士法人 天音総合法律事務所 正木 絢生 (第一東京弁護士会所属)

返済中でも過払い金の請求はできる

過払い金とは、債権者が本来取って良い利息(制限利息)を越えた利息を取っていた場合に、制限利息を前提に計算(いわゆる引き直し計算)した金額と、制限利息を越える業者との契約上の利息(約定利息)を前提に実際に返済した金額との差額のことで、簡単に言えば払い過ぎた利息のことです。
そして、過払い金の請求とは、その払い過ぎた利息を返還してもらうことをさします。

過払い金の請求は、完済した借金に対してだけ行える手続きではなく、返済中であっても行うことができます。

ただし、過払い金は誰にでも発生するというわけではありません。

そのため、まずは過払い金が発生しているか確認する必要があります。

過払い金が発生するケース

消費者金融からの借入やクレジットカードのキャッシングを受けており、長期間に渡って借りて返してを繰り返している場合には過払い金が発生している可能性があります。

なお、法律で取れる利息の上限が決まっているのは、あくまでも貸付金のみです。
そのため、クレジットカードのショッピングで長期間リボ払いを続けていたとしても、過払金は発生しません。また、カードローンであっても、銀行や信用金庫が行っているものについては、2006年以前であっても一般に制限利率の範囲内で貸し付けられていたため、過払金は発生しません。
その他、昔から返済を続けている借入でも、住宅ローンや車のローンは一般にかなり低金利での貸付であるため、過払金はまず発生しません。

そして、具体的にどの程度前から借りていると過払金が発生する可能性があるかについては、貸金業法や利息制限法等の、利息に関する法律が改正された2010年6月以前に借入を始めた場合には過払金が発生している可能性があります

2010年以前でも特に、かつて貸金業法に存在していた、借主が任意に支払えば制限利息を超えた返済も有効な返済であるという規定(いわゆる、みなし弁済)の適用をほぼ否定した最高裁判決が出た2006年以前から借入をしている場合には過払金が発生している可能性が充分あります

逆に、2010年6月以降に新規に借入をした場合、普通の金融業者からお金を借りたのであれば、基本的に過払金は発生しません。

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過払い金請求について

返済中と完済後、どっちで過払い金の請求するのが良い

過払い金の請求をする場合に、借金の返済中と借金を完済した後とどちらで実施するのがよいのでしょうか?

過払金とは、上記の通り払い過ぎた利息なので、金額的な面で言えば返済中に請求しても、完済した後に請求しても基本的には同じです。

ただし、完済してから過払い金の請求をする場合にはほとんどデメリットがありませんが、返済中に過払い請求をする場合には以下の通り一定のデメリットも存在します。

そのため、あと少しで借金を完済できるというような場合には、基本的に借金を完済してから過払い金の返還を請求する方がよいでしょう。

返済中に過払い金の請求をするデメリット

返済中に過払い金の請求をするデメリット

ブラックリストに載ることがある

返済中に過払い金の請求をするデメリットは、信用情報という、金融業者が共有している情報に事故情報が掲載される可能性があることです(いわゆるブラックリストというものです。厳密には、過払い金の請求をした事実ではなく、今残っている借金の返済をストップした事実が登録されます)。

完済後に過払い金の請求をした場合、あるいは業者側は借金が残っていると主張していたものの、制限利息を前提に引き直し計算をしてみたら実際には既に完済していた、という場合にはブラックリストに載ることはありません。

しかし、引き直し計算をしても金額は減るものの借金が残る場合や、クレジットカードのキャッシングについて過払い金の請求をする際に、同じカードでショッピングの利用残高がある場合などには、基本的に過払い金の請求と同時に任意整理を行うことになります。

その結果、しばらくの間、ローンを組んだりクレジットカードを利用できなくなったりしてしまいます。

返済中に過払い金の請求をするメリットがあるケース

返済中に過払い金の請求をするメリットがあるケース

信用情報に事故情報が登録されることにより、しばらく新たに借入等できなくなるというデメリットはあるものの、借金の返済中であっても過払金の返還を請求することは可能です。

今現在借金の返済が困難だったり、何十年も借りて返してを繰り返してきて、借金が全然減っていないような場合には、過払金の返還を請求することにより、以下のようなメリットがある可能性があります。

  1. 元金が減って返済に余裕が出来たり、更には借金が完済できることもある
  2. 債務整理と組み合わせて行うことができる

元金が減り、返済に余裕ができる

引き直し計算を行って、制限利率を前提とした金額を計算することで、借金の元金自体を減らすことができ、借金の元金を減らせれば、返済期間も短くすることができ、毎月の返済額も下げられる可能性が高まります。

また、引き直し計算をしたところ、業者は残債があると主張していて、返済を続けていたものの、制限利率を前提とすれば既に完済しているというケースも少なくなく、過払い金請求を機に多額の借金がすべてなくなった方も大勢いらっしゃいます。

債務整理と組み合わせて行うことができる

借金の返済中に過払い金の請求をするメリットのひとつが債務整理と組み合わせて行うことができる点です。

特に、任意整理手続きと組み合わせて行うケースが多くあります。

任意整理とは、債権者と直接交渉をして今後の返済の際に発生する将来利息を基本的にカットして、3年~5年の長期分割返済をしていく手段のことをいいます。

任意整理をする際は、引き直し計算という「制限利率を前提として、正確な残債務額を確認するための計算」をして過払い金の発生の有無を確認します。

この計算で、どの期間にどのくらいの利息の払い過ぎがあったのかを正確に出すことができますので、過払い金が発生していれば残債務に充当して借金を減らすことができます。

なお、借金の返済中(完済したものとは別口の借入がある場合や、クレジットカードのキャッシングの過払い金の請求で、同じカードでショッピングの利用残高がある場合も同じです)に過払い金を請求する場合には、過払いの分だけ返還してもらい、残りは任意整理をしないという選択はできず、任意整理と過払い金返還請求はセットで実施することになります。

過払い金で借金を完済できることがある

借金の残額より発生した過払い金のほうが高額の場合には、余った金額を受け取ることができます。

たとえば、借金100万円で過払い金が150万円あるようなケースでは、100万円の借金はなくなり、さらに50万円が手元に戻ってくることになります。

過払い金によって多額の借金がすべてなくなった方も大勢いらっしゃいます。

弁護士に相談して決めるのもおすすめ

借金返済中に過払い金を請求するか悩んでいるなら、弁護士に相談をすることをおすすめします。

金融会社や借入年数・毎月の返済額などによって過払い金の有無や金額などが大きく異なり、それによって判断も変わりますので、専門家のサポートがあったほうが確実です。

より確実なアドバイスが欲しいなら、ご自身で金融業者に取引履歴を請求してみて、その取引履歴をもとに弁護士に相談してみるのも良いでしょう(取引履歴の請求には特にデメリットはありません)。

また、「返済中であっても過払い金を請求するメリットのほうが大きいか?」、「完済してから請求したほうがリスクは少ないか?」など、最適な進め方は皆さまのご事情によって異なりますので、弁護士のアドバイスを参考にしましょう。

天音総合法律事務所では、債務整理や過払い金に関するご相談を無料で承っております。

少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。