住宅ローンの返済が苦しいです。どうしたらよいでしょうか?

住宅ローンの返済が苦しい、どうしたらよい?

住宅ローンが苦しい時の対処法は6つあり、持ち家を手放さずに行えるのは「家計の見直し」「住宅ローンの借り換え」「リスケジュールを金融機関に相談」「一時的な貸し出し」「債務整理」で、持ち家を手放すことになりますが、「売却」でも住宅ローンの返済に充てられます。

住宅ローンの返済に困った時は、今のご自身の状況に合ったものはどれか、専門家に相談してみましょう。

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この記事の監修者

弁護士法人 天音総合法律事務所 正木 絢生 (第一東京弁護士会所属)

住宅ローンの返済で苦しむ原因は?

住宅ローンの返済が苦しくなる根本的な原因は「返済期間の長さ」というケースが多いです。

最長の35年など、長期返済予定で住宅ローンを組んでいる方はたくさんいます。

借り入れ後すぐは計画通りに返済できますが、35年も返済期間があると、借りた時には想像できなかったことが起こり、生活費を削らなければならなくなります。

思わぬ収入の減少や維持費などによって、苦しい生活に陥ることもあるでしょう。

住宅ローンの返済で生活が苦しいと感じている方は多く、「きちんと考えて予算を組んだつもりだった」「住宅ローンのせいで貯金ができない」と悩んでいます。

では、住宅ローンの返済が苦しいと感じた時、どのように対処すればよいのでしょうか?

ここからは対処法を6つ紹介していきます。

住宅ローンの返済が苦しい時の6つの対処法

住宅ローンの返済が苦しい時の6つの対処法

対処が遅れれば打てる施策が減ってしまうため、少しでも住宅ローンの返済が苦しいと感じている方は参考にしてください。

対処法はこちらの6つです。

  • 家計の見直し
  • 住宅ローンの借り換え
  • 金融機関に相談した上でのリスケジュール
  • 一時的な貸し出し
  • 債務整理
  • 売却

それぞれわかりやすく説明していきます。

家計の見直し

まず最初に取り組むべきは「家計の見直し」です。

毎月の収入額と支出額を把握していない方は、家計を見直すためにまず収支表を作って何にいくら支出しているのかを洗い出しましょう。

すると見落としていた無駄遣いの削減につながります。

支出の中でも生命保険や携帯電話の料金、自動車ローンなどは「毎月必ず支払わなければならない」と思い込んだり、「だいたい〇〇円ぐらいはかかる」と決めつけてしまっているものもあると思いますが、プランの見直しや買い替えによって項目を削ったり、大きく支出額を減らせたりできる可能性があります。

外食やレジャー費用などはいきなり全て諦めるのではなく、回数を減らすだけでも節約効果はあるでしょう。

住宅ローンの借り換え

住宅ローンの借り換えをすると、金利を下げられることがあります。

現在の住宅ローン金利は過去最低と言えるほど低金利になっています。

こちらの条件に該当する方は、住宅ローンの借り換えを検討してみもよいでしょう。

  • 住宅ローン金利0.8%以上
  • 住宅金融支援機構を利用している
  • 住宅ローンの残債が1000万円以上
  • 返済期間が残り10年以上

住宅ローンが苦しいと感じている方の中には、審査の通りやすさだけを優先して不利な条件で契約している方もいます。

さまざまな金融機関のプランを一つずつ比較・検討するのは面倒ですが、最近は無料で借り換えや見直しの判断をしてくれるサービスも出ています。

借り換えには手数料がかかるなど、必ずしも得をするものばかりではありませんが、もし有利な条件で借り換えができれば数百万円単位で負担を減らせる可能性があります。

金融機関に相談した上でのリスケジュール

リスケジュールとは、金融機関に相談した上で住宅ローンの返済条件の変更を再設定してもらうことで、「リスケ」と略されます。

返済期間の延長や一時的な返済猶予によって毎月の支払額を下げたり、一時的に住宅ローンを停止して返済の負担を減らしたりできます。

一方で、返済期間が延びると金利がかかる期間が増えるため、総支払額が増えるという可能性もあります。

また、リスケは金融機関の審査があるので理由によっては審査に通らないこともあります。

病気や怪我など、一時的に返済が苦しくなった時に有効な対処法と言えるでしょう。

一時的な貸し出し

基本的に、一時的に家を貸し出して家賃収入で住宅ローンの返済することは、契約違反になることが多いです。

住宅金融支援機構(フラット35)のように、賃貸物件として貸し出して返済することが認められていない限り、貸し出しは難しいと考えたほうがよいでしょう。

例外的に、突然転勤が決まったり、親の介護が必要になったりなど、家に住まなくなるやむを得ない事情があり、住宅ローンを借りている金融機関が認めた場合は、賃貸物件として貸し出すことができます。

無断で貸し出していることが発覚すると、住宅ローンの一括返済を求められるような事態にも発展します。

どうしても貸し出しをしたいと考えている方は、必ず金融機関に相談しましょう。

債務整理

住宅ローン以外の借金で生活が苦しくなっている場合は債務整理という手段もあります。

債務整理とは、任意整理、個人再生、自己破産などがあり、借金を整理する法的な手続きのことです。

金利をカットしたり、借金を減額・免除したりすることができます。

自己破産で持ち家を残すことはほぼ不可能ですが、任意整理や個人再生の手続きでは持ち家を残してその他の借金を減額することが可能です。

債務整理の中には、「住宅ローン特則」という、住宅ローンの支払いを継続してマイホームを残したまま、住宅ローン以外の借金だけを個人再生によって減額・分割払いとすることができる制度があります。

「住宅ローン特則」を利用して個人再生をすると、持ち家を残したままその他の借金を最大5分の1まで減らすことができます。

また、督促を利用することで遅延している支払いのリスケジュールなどが可能となることもあります。

売却

ここまでは持ち家を残す方法を紹介してきましたが、上記でご紹介した5つの方法で対処できない場合は売却を検討してみましょう。

住宅ローンを返済中の場合、持ち家の資産価値が住宅ローンの残債(残りの額)よりも高ければ自分の判断で売却できます。

しかし、資産価値が住宅ローン残債よりも低い場合は、任意売却などの方法で売却しなければなりません。

任意売却とは、住宅ローンを借りている金融機関の承諾を得て売却することです。

住宅ローンを返済できず、滞納を続けるといずれ家は競売となり強制的に売りに出されてしまいますが、競売だと市場価格の7割程度の価格になってしまうため、売却するのであれば任意売却を選ぶほうがよいでしょう。

実際に任意売却ができるようになるのは、保証会社による代位弁済(保証会社など第三者が借り主に代わって返済すること)が行われて以降になります。

とはいえ、住宅ローンの返済が滞った段階で専門家に相談するなど、早いうちに任意売却も検討したほうが、売却もスムーズに進められます。

まとめ

今回の記事では、住宅ローンの返済が苦しくなった時の対処法をご紹介しました。

持ち家を手放したくない場合は、「家計の見直し」「住宅ローンの借り換え」「リスケジュールを金融機関に相談」「一時的な貸し出し」「債務整理」を検討するとよいでしょう。

返済が苦しい状況のままでいると最終的には「売却」で持ち家を手放すことになってしまう可能性もあるため、住宅ローンの返済が苦しいと感じている方は早めに専門家へのご相談をおすすめします。

債務整理をする場合は、天音総合法律事務所の弁護士にお任せください。