
借金を減額できる可能性は多くの人にあります
今ある借金の負担を減らす方法はいくつかあります。
また、その方法を実施できる人も多く存在します。
借金の負担を減らす第一歩として、負担を減らせるそれぞれの方法を正しく確認するところからはじめましょう。
カードローンの借り換えをする
信販会社のカードローンなど、利息の率が高い借入先のカードローンを使用している方であれば、利息の低い借入先に借り換えをして返済の負担を下げる方法があります。
たとえば、消費者金融や信販会社のローンだと利率が高い傾向にあり、銀行や信用金庫などは利息が低い傾向にあります。
消費者金融や信販会社のカードローンは、利息制限法と呼ばれる利息に関する法律で定められている合法利息の上限近くで貸付を行っているからです。
銀行や信用金庫の借り換えローンだと、上記より安い利率になっているため、借り換えをすると利息分の負担を減らすことができます。
もし、利率の高い借入先からの借金がある場合、利率の低い借入先へ借り換えをご検討ください。
おまとめローンで減額する
複数の借入先から借金がある場合や、継続した収入があって今後の返済も継続できそうな方であれば、おまとめローンの利用を検討することもできるでしょう。
おまとめローンとは、複数ある借金を一本化するためのローンのことで、多くの金融機関で実施しています。
おまとめローン利用のメリットは、複数ある借金をひとつにまとめることで、借金全体の利息の負担を軽減し、毎月の返済額を少なくすることができるところにあります。
複数社から借り入れがある方の場合には、月に何度も返済日があり管理も大変でしょう。
そのようなケースでも、おまとめローンを利用して返済がひとつにまとまることで、支払い忘れがなくなるというメリットもあります。
過払い金で減額・借金をゼロに
長期間、クレジットカードの返済や消費者金融からの返済をしている場合、過払い金が発生して、今ある借金がゼロになったり減額したりできる可能性があります。
過払い金とは、過去に利息の払い過ぎによって発生した、本来支払いをする必要のない利息のことです。
2008年~2009年頃より前から消費者金融やクレジットカードのキャッシングを利用していた方に発生している可能性があり、利息制限法が定めていた上限利率を超えて利息を払っていた場合に取り戻すことができます(過払い金請求)。
過払い金を残っている借金に充てることで、借金が減額されたり、ゼロになったり可能性もあります。
過払い金の有無を調べて、借金を減らせるか確認をするのもひとつの手段になるでしょう。
任意整理で借金を減額
任意整理という方法で借金の負担を軽くすることもできます。
任意整理をすると、交渉結果によって今後支払う予定だった利息をカットして元金のみを長期分割で返済をしていくことができます。
将来利息がなくなることで、借金の総額をボリュームダウンできるほか、月々の返済額の負担も下げることができるでしょう。
また、任意整理は裁判所を通さずに直接、金融会社と交渉をして手続きを進めることができる点も特徴です。
任意整理で借金を減額できる理由・仕組み
任意整理によって借金を減額できることをお伝えしましたが、その理由をもう少し詳しくご説明していきます。
利息をカットすることができる
任意整理をして交渉がうまくいくと、本来返済時に発生していく予定だった将来利息をカットすることができます。
なぜ、金融会社が将来の利息を一切カットすることに了承してくれるのかというと、利息カットの交渉に応じず、債務者がもし自己破産をすれば、元金自体の回収もできなくなり大損になるからです。
金融会社からすると、任意整理もメリットのないことですが、自己破産よりかは良いだろうという考えで応じてくれることが多いです。
借金を3~5年かけて返済していく
任意整理をして、将来利息をカットしたあとの元金は月々の返済負担を減らすため、3年~5年という長期の分割で返していくことになります。
元金のみの返済になることで、返済した分だけ借金の総額が確実に減っていくことになります。
返済しても利息の支払いばかりで元金が減らないという悩みから解放されることになるでしょう。
また、長期の返済計画にすることで月々の負担額を下げて支払いをできるケースも多く、借金を借金して返さないと生活費が残らないという状況からも逃れられるようになります。
任意整理以外の借金を整理する手段
任意整理以外にも借金を整理する手段があります。
借金の総額を圧縮・減額する個人再生(個人民事再生)と、借金をゼロにする自己破産という手続きです。
こちらでは、任意整理・個人再生・自己破産の手段による違いをご説明していきます。
任意整理・個人再生・自己破産の違い
手続きの種類 |
詳細 |
---|---|
任意整理 |
将来の利息をカットするなどして返済していく。 |
個人再生 |
債務額に応じて借金の元金自体を圧縮し、原則3年で返済をしていく。 |
自己破産 |
財産を処分するかわりに借金をゼロにできる手続き。 |
それぞれの手続きによって起こる保証人・財産・家族・仕事への影響などは下記のように異なります。
保証人・財産・家族・仕事への影響
任意整理 |
個人再生 |
自己破産 |
|
---|---|---|---|
手続き後の借金 |
将来利息無し |
将来利息無し |
なし |
返済期間 |
3年~5年 |
原則3年 |
なし |
ブラックリストの期間 |
完済後約5年 |
5年~10年 |
5年~10年 |
保証人への影響 |
対象から外せば影響しない |
影響が出る |
影響が出る |
財産への影響 |
残せる |
残せる |
原則残せない |
家族や勤務先に秘密にできるか |
秘密にしやすい |
秘密にしにくい |
秘密にしにくい |
弁護士に依頼する費用相場 |
1社につき2万~15万 |
50万円前後 |
50万円~80万円 |
- 個人再生の手続き後の借金の状態はケースによって異なります
借金が多く残っているなら、すぐ任意整理したほうがいい?
任意整理をしたほうがいいかの判断基準が知りたいという方もいらっしゃるでしょう。
結論から言えば、借金総額や借入者数などで判断する明確な基準はありません。
ただし、現状の返済状況や個別の事情によって、任意整理を選択すべきか変わってきます。
3つのケースに分けて任意整理をしたほうがよいのか解説をしていきます。
返済できているなら、すぐ任意整理がいいとは限らない
現在、収入も多くあり、問題なく順調に返済ができていて、返済のたびに借金の総額も目にみえるかたちで減っている場合、任意整理をしなくてもよいケースが多いでしょう。
なぜなら、任意整理は利息カットや長期返済が可能になるメリットだけではなく、信用情報に事故情報が登録されるなどのデメリットも発生する手続きだからです。
今の借り入れ、返済に対して困っている点がまったく思いつかないようなケースであればデメリットを考えて手続きをしないほうがよいといえるでしょう。
借金減額すれば、今後も返済していけるなら任意整理を検討
現在毎月の返済に滞りがなくても、借金の総額がなかなか減らないようであれば、任意整理を考えてよいでしょう。
ポイントは返済が苦しいかどうかにあります。
今のままだと返済が苦しいけど、任意整理をして将来の利息をカットして返済総額も返済年数もボリュームダウンできれば生活改善が見込めそうな場合は、任意整理を前向きに検討してよいかもしれません。
特に収入が安定していて、毎月の負担が減れば完済を目指せそうな方は向いているといえます。
滞納しているなら、すぐ任意整理をしたほうが良い可能性がある
借入先からの返済に対して、すでに滞納をしていたり、借金を別の借金で返すような自転車操業状態に陥っていたりする場合、すぐに任意整理をしたほうがよいケースが多いです。
- 何度か返済が遅れたことがある
- 現在返済できず滞納中だ
- 給料が入るとすぐにクレジットカードの返済に消えてしまう
- 生活費をクレジットカードのショッピング枠で補っている
- 借金を別の会社の借り入れで返済をしている
上記のような状態であれば、借金が減るどころか借金総額は増えてしまっている可能性が非常に高く、一刻も早く任意整理を前向きに検討したほうがよいです。
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